今しがた今年の中学3年生の最後の子を送り出した。

一応これが最後の授業になるわけだけれど、わたしは受験生にはいつでも電話していいし、都合が合えばいつ来てもいいと言っているので、また来るかもしれない。

人と言うのは何かを乗り越えるとき大きく成長する。

この子ももともとしっかりとした子だったけれど、この半年ほどの間に随分と落ち着いて成長した。

この子だけではなく夏からこっち部活を引退して受験勉強に取り組んで本当に何と言うのか、人として「仕上がる」とでも言うのだろうか?

本当になんというか安心して見ていられる様な、感じ。

自分と向き合い、自分と戦った人間には品と言うか風格というものが生まれる。

15歳にして既にだ。

受験勉強から離れればまた雰囲気も変わるのだろうけれど。

自分でやって自分で覚える。自分がやったことのみが実力になる事を身を持って知ったからだろうか。

この時期の受験生と言うのは凜としていて物静かで見つめるべき物をきちんと見つめていてそれに張り詰めたような緊張感があって、教えている私が彼等に対して尊敬の念を抱く。



頼もしい背中を見送りながら悔いの無いよう精一杯戦ってきて欲しいと、それだけ願う。